サーキットにてAXタービンがブローした180SXの入庫です。

ミッションを下してクラッチの歪みを測定します。
ダンパーレスの709なので半クラッチ操作が難しいとの事でダンパー付きにO/Hですね。
サーキットの帰りに極端に油圧が下がり、エンジンストップしたとの事でエンジンも故障が考えられるので下ろしました。
タービンの羽根はバリバリになっています。
エンジンのヘッド周りは特に異常なさそうです。

SRエンジンはヘッドを剥ぐってブロックウォータージャケット(指で指している所)の太さが狭くなっているとブロック歪みが出ていて過去に高水温で使ったかすぐに分かります。
ラインの太さが均一で歪みはなさそうです。
ストレートエッジで確認すると問題なしでした。
オーバーヒートで歪みが出る時はヘッドではなくブロック側が駄目になります。
オイルパンを剥ぐとメタリックのキラキラした物が・・・
子メタル上側に強く当たった跡があります。
おそらくタービンがブローしてタービンからオイルが抜けてしまい油圧が下がった時の傷ですね。
その傷が無ければまだまだ使えそうです。
このエンジンは10年程CDXオイルを使っています。
やはりいいオイルはエンジンバラしてみると良さが分かります。
ピストンもリングの摩耗が見られるものの、異常燃焼後も無くセッティングは良好だっった事が分かります。
少し濃いめですがね。
ストレーナの網に金属片が大量に出てきて、いやな予感がします。
フロントカバーを外してオイルポンプを回すと、重い・・・分解すると傷だらけ・・・ますますいやな感じがします。

親メタルオイル穴の周りに異物でカジリ痕があります。
金属片は何処から?
タービンエキゾーストもオイルだらけ。

タービンセンターカートリッジ部分からストレーナと同じ形をした金属片が・・・この破片がオイルリターンでオイルパンに戻りオイルポンプで吸い上げられ、メタル傷だらけ、という推測が出来ます。

教訓
1、タービン壊れる前に交換しましょう、エンジン壊れます。
2、ドレンボルトをマグネット付きに交換しときましょう。